AWSコンテナ設計・構築完全ガイド|メリット、設計ポイント、構築手順

2025年3月17日更新(2025年3月17日公開)

近年、コンテナ技術は、

  • アプリケーション開発・運用の効率化
  • コスト削減
  • スケーラビリティ向上

など、多くのメリットをもたらすことから、法人システムにおいても広く採用されています。

AWSは、コンテナ技術を強力にサポートする様々なサービスを提供しています。

企業のニーズに合わせた最適なコンテナ環境を構築できます。

今回の記事では、AWSにおけるコンテナ設計・構築のポイントを、法人向けにわかりやすく解説します。

AWSコンテナサービスのメリット

開発・運用効率の向上

コンテナ化により、アプリケーションのデプロイや管理が容易になります。

コスト削減

リソースの効率的な利用により、インフラコストを削減できます。

スケーラビリティ向上

需要に応じて柔軟にリソースを拡張・縮小できます。

可用性向上

コンテナオーケストレーションにより、アプリケーションの可用性を高めることができます。

セキュリティ向上

  • コンテナイメージの脆弱性管理
  • ネットワークセキュリティ対策

など、セキュリティ機能が充実しています。

AWSコンテナサービスの選択

Amazon ECS (Elastic Container Service)

特徴

Dockerコンテナの実行に特化した、シンプルで使いやすいサービスです。

AWSの他のサービスとの連携が容易です。

既存のAWS環境に統合しやすいです。

学習コストが低いです。

迅速な導入が可能です。

推奨されるケース

  • シンプルなコンテナアプリケーションを構築したい場合
  • Dockerコンテナの実行に特化したい場合
  • AWSの他のサービスとの連携を重視する場合
  • 迅速な導入を重視する場合
  • 比較的小規模から中規模のシステム

メリット

料金が比較的安価に抑えられます。

学習コストが低い。

AWSの他のサービスとの連携が容易。

Amazon EKS (Elastic Kubernetes Service)

特徴

Kubernetes環境をマネージドで提供するサービスです。

高度なコンテナオーケストレーション機能を利用できます。

マイクロサービスアーキテクチャに適しています。

大規模なコンテナ環境の構築に適しています。

推奨されるケース

  • 複雑なコンテナアプリケーションを構築したい場合
  • Kubernetesの高度な機能を利用したい場合
  • マイクロサービスアーキテクチャを採用したい場合
  • 大規模なシステム

メリット

高度なコンテナオーケストレーション機能

マイクロサービスアーキテクチャに適しています

大規模なコンテナ環境に対応可能

AWS Fargate

特徴

サーバーレスでコンテナを実行できるサービスです。

インフラストラクチャの管理が不要です。

開発者はアプリケーション開発に集中できます。

需要に応じて自動的にリソースが調整されます。

推奨されるケース

  • インフラストラクチャの管理を最小限にしたい場合
  • サーバーレスでコンテナを実行したい場合
  • 予測不可能なトラフィック変動に対応したい場合
  • 比較的小規模から中規模のシステム

メリット

インフラストラクチャの管理が不要

サーバーレスでコンテナを実行可能

自動スケーリング

選択のポイント

アプリケーションの特性:

シンプルなアプリケーションか、複雑なアプリケーションか

マイクロサービスアーキテクチャを採用するかどうか

開発チームのスキルセット

Kubernetesの知識があるかどうか

インフラストラクチャの管理経験があるかどうか

予算

初期費用や運用コストを考慮しましょう。

運用体制

運用にかけられる人的リソース

これらのポイントを考慮しましょう。

自社のニーズに最適なAWSコンテナサービスを選択してください。

AWSコンテナ設計のポイント

アプリケーションの特性に合わせたコンテナ設計

マイクロサービスアーキテクチャの検討

モノリシックなアプリケーションをマイクロサービス化することで、

  • 開発・デプロイの独立性
  • スケーラビリティ
  • 可用性

を向上させることができます。

マイクロサービスアーキテクチャを採用する場合。

各サービスを独立したコンテナとして設計します。

ステートフル/ステートレスなアプリケーションの考慮

ステートフルなアプリケーション(データベースなど)は、永続的なストレージやネットワーク設計が必要です。

ステートレスなアプリケーションは、コンテナのスケールアウト・スケールインが容易です。

リソース要件の分析

  • アプリケーションのCPU
  • メモリ
  • ストレージ

などのリソース要件を分析します。

適切なコンテナサイズやクラスター構成を決定します。

ネットワーク設計

VPCの設計

VPC(Virtual Private Cloud)を適切に設計しましょう。

コンテナ環境をネットワーク的に隔離します。

サブネットを適切に分割します。

コンテナ間の通信や外部との通信を制御します。

セキュリティグループの設定

セキュリティグループを設定します。

コンテナへのアクセスを制御します。

最小権限の原則に従います。

必要なポートのみを開放します。

ロードバランサーの利用

ロードバランサーを利用します。

トラフィックをコンテナに分散します。

  • アプリケーションロードバランサー(ALB)
  • ネットワークロードバランサー(NLB)

など、アプリケーションの要件に合わせて選択します。

ストレージ設計

EBS、EFS、S3などの選択

アプリケーションの要件に合わせて、適切なストレージサービスを選択します。

EBS(Elastic Block Storage)は、コンテナに永続的なブロックストレージを提供します。

EFS(Elastic File System)は、複数のコンテナから共有できるファイルストレージを提供します。

S3(Simple Storage Service)は、オブジェクトストレージを提供します。

ストレージのパフォーマンスと可用性

ストレージのパフォーマンスと可用性を考慮します。

適切なストレージタイプやRAID構成を選択します。

セキュリティ設計

コンテナイメージの脆弱性管理

コンテナイメージの脆弱性を定期的にスキャンします。

修正します。

  • AWS Security Hub
  • Amazon Inspector

などを活用します。

IAMロールによるアクセス制御

IAMロールを設定します。

コンテナのアクセス権限を制御します。

最小権限の原則に従います。

必要な権限のみを付与します。

ネットワークセキュリティ対策

  • ネットワークACL
  • セキュリティグループ

を設定します。

ネットワークレベルでのセキュリティ対策を実施します。

監視・ログ設計

CloudWatch Logsによるログ収集

CloudWatch Logsを利用します。

コンテナのログを収集・分析します。

ログを適切に管理します。

  • トラブルシューティング
  • パフォーマンス分析

に活用します。

CloudWatch Metricsによるメトリクス監視

CloudWatch Metricsを利用します。

  • コンテナのCPU
  • メモリ
  • ネットワーク

などのメトリクスを監視します。

アラームを設定し、異常発生時に通知を受け取ります。

コンテナオーケストレーションの監視

  • ECS
  • EKS

などのコンテナオーケストレーションサービスの監視機能を活用します。

  • コンテナの状態
  • リソース使用率

を監視します。

コスト最適化設計

適切なコンテナサイズとインスタンスタイプ

アプリケーションの特性とリソース要件に合わせて、

  • 適切なコンテナサイズ
  • EC2インスタンスタイプ

を選択します。

リソースの過剰割り当てを避け、コストを最適化します。

オートスケーリングの設定

需要に応じてコンテナ数やインスタンス数を自動的に調整するオートスケーリングを設定します。

無駄なリソース消費を抑えます。

コスト効率を高めます。

スポットインスタンスの利用

EC2スポットインスタンスを利用することで、コストを大幅に削減できます。

中断耐性のあるアプリケーションに適しています。

これらのポイントを踏まえ、システムの要件や制約に合わせて最適なコンテナ設計を行うことが重要です。

AWSコンテナ構築の手順

  1. VPC、サブネット、セキュリティグループなどのネットワーク環境を構築します。
  2. ECSまたはEKSのクラスターを作成します。
  3. コンテナイメージをAmazon ECR (Elastic Container Registry)に登録します。
  4. タスク定義またはデプロイメントを作成し、コンテナをデプロイします。
  5. ロードバランサーを設定し、外部からのアクセスをルーティングします。
  6. 監視・ログ設定を行い、コンテナのパフォーマンスやログを監視します。

AWSコンテナ運用のポイント

継続的な監視とログ分析

CloudWatchを活用します。

  • コンテナのパフォーマンス
  • ログ

を継続的に監視・分析します。

自動スケーリング

需要に応じて自動的にコンテナ数を調整します。

パフォーマンスを維持します。

セキュリティアップデート

  • コンテナイメージ
  • OSのセキュリティアップデート

を定期的に実施します。

バックアップと復旧

  • コンテナイメージ
  • データ

を定期的にバックアップします。

災害対策を実施します。

AWSコンテナ導入事例

ECサイトのマイクロサービス化による開発効率向上

ある大手ECサイトでは、従来のモノリシックなアプリケーションをマイクロサービスアーキテクチャに移行しました。

各サービスを独立したコンテナとして構築しました。

  • Amazon ECS
  • AWS Fargate

を活用することで、開発・デプロイのスピードを大幅に向上させました。

また、各サービスを独立してスケールさせることで、トラフィックの急増にも柔軟に対応できるようになりました。

バッチ処理のコンテナ化によるコスト削減

ある金融機関では、夜間バッチ処理をコンテナ化しました。

  • AWS Batch
  • Amazon ECS

を活用しました。

バッチ処理に必要なリソースを必要な時にだけ起動することで、大幅なコスト削減を実現しました。

また、バッチ処理の並列化により、処理時間を短縮することにも成功しました。

機械学習基盤のコンテナ化によるスケーラビリティ向上

あるAIスタートアップ企業では、機械学習基盤をコンテナ化しました。

Amazon EKSを活用しました。

機械学習モデルの学習や推論に必要なリソースを柔軟に拡張・縮小できるようになります。

スケーラビリティが大幅に向上しました。

また、Kubernetesの高度な機能を利用することで、複雑な機械学習ワークフローを効率的に管理できるようになりました。

既存システムのコンテナ化

既存のオンプレミス環境で稼働していたシステムをAWS上のコンテナ環境に移行することで、インフラコストの削減や運用管理の効率化を実現した企業もあります。

また、コンテナ化によってシステムの可搬性が向上します。

災害対策や事業継続計画(BCP)の強化にもつながりました。

CI/CD環境の構築

開発環境と本番環境でコンテナ環境を統一することで、CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)環境の構築を容易にした企業もあります。

  • コンテナイメージのバージョン管理
  • デプロイの自動化

により、開発サイクルの高速化と品質向上を実現しました。

これらの事例は、AWSコンテナサービスが様々な業界や規模の企業で、多様な課題解決に貢献していることを示しています。

AWSのコンテナサービスを導入する際には、自社のシステムの要件や課題を明確にしましょう。

最適なサービスを選択することが重要です。

AWSコンテナサービスは、企業のシステム構築において、多くのメリットをもたらします。

この記事を参考に、AWSでのコンテナ設計・構築を検討してみてはいかがでしょうか。

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