Webアプリケーション開発において、「ThrottlingException」エラーに遭遇することは少なくありません。
このエラーは、APIの呼び出し回数に制限がかかり、リクエストが拒否されたことを示します。
今回の記事では、
- 「ThrottlingException」エラーの原因
- その解決策
をわかりやすく解説します。
ITに詳しくない方でも理解できるように、分かりやすく説明します。
目次
1. ThrottlingExceptionエラーとは?
「ThrottlingException」エラーは、API呼び出しのレート制限を超えた際に発生するエラーです。
APIを提供するサービス側が、不正な利用やサーバーへの過度な負荷を防止しています。
そのために、一定時間内に呼び出すことができるリクエスト数を制限しているため発生します。
ThrottlingExceptionエラーが発生する主な原因
API呼び出し回数の超過
- 短時間に大量のAPIリクエストを送信している
- ループ処理などで意図せず何度も同じAPIを呼び出している
APIレート制限の設定が低い
API提供側の設定が厳しすぎる
ネットワークの不安定さ
ネットワークが不安定なため、リクエストがタイムアウトしています。
再試行回数が増えてしまう
クライアント側のバグ
クライアント側のコードにバグがあり、意図せず何度も同じAPIを呼び出している
ThrottingExceptionエラーの解決策
API呼び出し回数の削減
- 不要なAPI呼び出しを減らす(一度取得したデータをキャッシュするなど)
- バッチ処理を行う(複数のリクエストをまとめて処理する)
APIレート制限の確認
- API提供側のドキュメントを確認し、レート制限を確認する
- 提供側に問い合わせ、レート制限の変更を依頼する
リトライロジックの導入
エラーが発生した場合、一定時間後に再試行する(指数バックオフアルゴリズムを用いて、再試行間隔を徐々に長くする)
ネットワーク環境の改善
ネットワークの安定性を確保する(安定した回線を利用する、ネットワーク機器の設定を見直すなど)
クライアント側のコードの修正
バグを修正し、意図しないAPI呼び出しを防止する
APMツールでアプリケーションのパフォーマンスを最大化!
APMツールとは?
APM(Application Performance Monitoring)ツールは、アプリケーションのパフォーマンスをリアルタイムで監視します。
ボトルネックとなる部分を特定するためのツールです。
なぜAPMツールが必要なのか?
- ユーザー体験の向上: アプリケーションのレスポンス速度が遅いと、ユーザーは離れてしまう可能性があります。APMツールで問題箇所を特定し、迅速な改善を行うことで、ユーザー体験を向上させることができます。
- システム障害の予防: パフォーマンス低下が原因でシステムが停止してしまう事態を防ぐことができます。
- コスト削減: サーバーリソースの無駄遣いを防ぎ、コストを削減することができます。
APMツールの主な機能
- パフォーマンスメトリクスの収集: 応答時間、エラー率、CPU使用率、メモリ使用量など、さまざまなパフォーマンスメトリクスを収集します。
- 可視化: 収集したデータをグラフやチャートで可視化し、直感的に理解できるようにします。
- ボトルネックの特定: パフォーマンスが低下している箇所を特定し、問題の原因を突き止めます。
- アラート機能: 特定の閾値を超えた場合にアラートを発信し、問題発生時に迅速に対応できます。
- トランザクション追跡: 個々のリクエストの処理状況を追跡し、問題発生時の原因究明を支援します。
APMツールの活用例
- Webアプリケーションの性能改善:
- 特定のページの読み込み時間が遅い原因を特定し、改善することで、ユーザー体験を向上させる。
- マイクロサービスの監視:
- 複数のマイクロサービス間の連携状況を監視し、問題発生時に迅速に対応する。
- モバイルアプリのパフォーマンス最適化:
- モバイルアプリのレスポンス速度を改善し、バッテリー消費を抑える。
代表的なAPMツール
- New Relic: クラウド型のAPMツールで、幅広い言語やフレームワークに対応しています。
- Datadog: インフラストラクチャ監視と統合されたAPMツールで、システム全体の可視化を実現します。
- AppDynamics: エンタープライズ向けのAPMツールで、複雑なアプリケーションの監視に適しています。
APMツールの導入メリット
- 開発効率の向上: 問題発生時の原因究明が迅速に行えるため、開発効率が向上します。
- システムの安定性向上: パフォーマンス問題を早期に検知し、対策することで、システムの安定性を高めることができます。
- データに基づいた意思決定: 収集されたデータを分析することで、データに基づいた意思決定が可能になります。
ThrottlingExceptionエラーを予防する方法
- API呼び出し回数を事前に見積もる:
- アプリケーションの負荷を事前に予測し、適切なAPI呼び出し回数にする
- API利用状況を監視する:
- API呼び出し回数を監視し、異常な増加に気づいたら早急に対処する
- エラーハンドリングを徹底する:
- エラーが発生した場合に、適切なエラー処理を行う(エラーログを出力する、ユーザーに分かりやすいメッセージを表示するなど)
- API提供側のドキュメントを熟読する:
- APIの仕様や制限事項を正確に理解する
ThrottlingExceptionエラーは、APIを利用する上で避けて通れない問題です。
この記事で紹介した内容を参考に、エラーの原因を特定してください。
適切な対処を行いましょう。
【よくある質問】
ThrottlingExceptionエラーと429 Too Many Requestsエラーの違いは何ですか?
基本的に同じ意味ですが、429エラーはより一般的なHTTPステータスコードです。
エラー発生時にユーザーにどういったメッセージを表示するのが良いですか?
「システムが一時的に過負荷です。しばらく後に再度お試しください。」などの、ユーザーにわかりやすいメッセージを表示しましょう。
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